【2018年】現代の若年性アルツハイマーの薬物療法とは?



若年性アルツハイマー認知症とは、65歳未満の比較的若年齢の男女が罹患する認知症の一種です。

日本国内の患者数は4万人程度と推測されており、発症年齢の平均は51歳で女性に比べると男性患者数が多いとされています。

記憶能力の障害が初発症状として現れることが多い

症状としては記憶能力の障害が初発症状として現れることが多く、年齢層が会社の管理職など重要な地位の層と重複することから職場での仕事上の失敗が積む重ねるなどのトラブルを抱えることが珍しくありません。

次第に日常生活上の支障をきたすようになると、記憶を失うことへの不安から抑うつ症状や不安感増大などの気分障害も併発し、徘徊行動や失禁など病気の進展に応じて、多彩な症状が出現するようになります。

記憶障害や精神機能を回復させることは不可能

若年性アルツハイマー症による記憶障害や精神機能を回復させることは不可能ですが、薬物療法で病気の進行を遅らせ、可能な限り日常生活を長時間遅らせることを目的に治療が行われています。

たとえ薬物が効果を見せても病気の進行そのものは徐々に進行していきますが、認知症患者の本人が自分らしく生きることの出来る時間を長くし、御家族や介護者の負担を軽減することが可能です。

この病気の場合、より早期の時点からご本人に適合した薬を投与することで認知機能の障害の進行を抑制することが出来、良い状態を長期間保持できる可能性があるのです。

ただし、ごく早期では加齢による物忘れとの境界を見定めることが困難なこともあり、経過観察の中で治療開始のタイミングをはかると言った治療が適切と診断される場合もあります。

薬物療法を開始しても、症状の変化が見られずこれと言った改善が得られないこともあり得ます。

とはいっても無治療の場合に比較すれば、病状の進行が抑えられていることも考えられます

特に急に服用を中止すると、治療開始前の段階にまで急速に症状が悪化してしまうリスクも指摘されています。

くれぐれも自己判断で服用中止せずに、主治医の先生との間で十分相談することが大切です。

現在臨床現場で使用されている薬は4種類

さて、現在臨床現場で使用されている薬は4種類あり、薬理作用の違いにより大きく2種類に分類されます。

アリセプト・レミニール・リバスタッチパッチ/イクセロンパッチはアセチルコリンエステラーゼ阻害薬に分類され、メマリーと言う薬はNMDA受容体拮抗薬に属しのです。

私たちの脳内では、神経伝達物質のやり取りを介して、記憶や学習を行っています。

アルツハイマー型認知症では、このアセチルコリンが脳内で減少していることが、研究の結果明らかになっているのです。

脳内にはアセチルコリンを分解するアセチルコリンエステラーゼが存在しているわけですが、アリセプトはこのアセチルコリンエステラーゼの作用を阻害するおとにより、アセチルコリンの濃度を高め、認知症状の改善が期待されます。

レミニールもアリセプトに類似した作用を有しますが、レミニールはアリセプトの薬理作用に加えて、アセチルコリン受容体にも作用し神経伝達物質の感受性を高め情報の伝達を活性化すると言う特徴を持っています。

アリセプトやレミニールには吐き気や下痢、食欲低下などの消化管の副作用が、比較的多いことが知られています。

多くは内服開始時や投与量増加時に見られる程度で、慣れれば軽快することが多いですが、頑固に続いたり症状が悪化する場合には、主治医に相談して対処を考える必要があります。

アリセプトとレミニールは、いずれも口内崩壊錠やシロップの形態なので、家族の管理の下で飲み忘れや、過剰摂取を防ぐ必要があります。

これに対して、リバスタッチパッチ/イクセロンパッチは貼り薬タイプなのが大きな特長です。

リバスタッチパッチ/イクセロンパッチは2種類あるアセチルコリンアセテラーゼの両方に作用するので、アリセプトやレミニールで芳しい成果が見られなかったアルツハイマー症にも効果を期待出来ます。

また他の薬では副作用が強く使用を中止せざるを得なかった方には、本剤に切り替えて使用されることもあるようです。(リバスタッチパッチ/イクセロンパッチは製薬会社の商品名で成分はほぼ同じです。)

メマリーはどのような薬理作用を持っているか?

若年性アルツハイマー症のもうひとつの種類の治療薬、メマリーはどのような薬理作用を持っているのでしょうか。

メマリーは「グルタミン酸仮説」と言う考えを基礎に開発された経緯があります。

グルタミン酸は脳内で神経伝達物質としての働きを担っていますが、アルツハイマー患者の脳内では異常な蛋白質の影響で、グルタミン酸が過剰になっています。

グルタミン酸過剰な状態が記憶障害などを引き起こすと考える分けです。

この仮説のもと、メマリーは過剰なグルタミン酸の放出を抑制し、結果として脳神経細胞の死滅を防止する効果があります。

アリセプトをはじめとする薬はアセチルコリンエステラーゼの阻害であり、グルタミン酸の過剰放出を抑えるメマリーとは異なる作用機序を持っているため、併用する事で治療効果を高めることが出来るメリットがあります。

若年性アルツハイマー症の薬物療法では、周囲の家族や介護者が認知能力の低下した患者本人をサポートし、適格に薬物の投与管理を行う姿勢が求められます。

若年性アルツハイマーの必要な家族のの介護とケアー
認知症と言われれば高齢者を連想しますが、もの忘れが激しくなったり日常生活に支障をきたすほどものを認知できなくなってしまう現象は、何も高齢者だけに起るとは限りません。 若年性ア
2018-10-17 10:38
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幸四郎

幸四郎

若年性アルツハイマーになった兄がいます。症状を遅らせ良い方向に向かって欲しい思いから、いろいろ調べた情報をサイトで公開しています。若年性アルツハイマーでお悩みの方に少しでもお役に立てれば幸いです。

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